羽毛布団を選ぶ際、多くの皆さんが心配心配するのが羽毛のにおい。
においの原因はたくさんありますが、その中でも原因の1つとして挙げられるのが、羽毛洗浄の精度です。
今回は、この羽毛の洗浄について詳しくご説明致します。
羽毛は自然の素材です。
羽毛布団の中綿となる羽毛は、水鳥から採れる自然の素材です。
化学繊維にはない、優れた特性を持つ一方でしっかりとした管理も必要とされます。採取されたばかり羽毛には、飼育過程で付いた汚れや雑菌などがたくさん付着しています。
人間の体に触れても害のない安全・清潔な羽毛に変えていくために羽毛の洗浄はとっても大切な作業ととなります。
これからご紹介するのは、日本にて行われる羽毛洗浄の工程となります。
もちろん、海外製品の羽毛布団も同様の作業を行ってはおりますが、海外洗浄に比べ、遥かに精度と高い基準を持って行っておることは間違いないかと思います。
ですので、製品を購入する際、日本製品であるかどうかはとても重要となってくるかと思います。
羽毛布団の洗浄工程
羽毛布団の洗浄工程は下記の通りとなります。
②洗浄
③脱水
④乾燥
①除塵
羽毛を洗浄する前にしっかりと除塵機を使って、余分な不純物を取り除きます。
②洗浄
洗浄機でしっかりよごれを落とします。水を使って、汚れがなくなるまで洗浄を繰り返します。
その際、日本羽毛製品協同組合が定めた洗浄の基準である洗浄度500mmをクリアする必要があります。
日本羽毛製品協同組合ってどんな組合?
洗浄度とは
羽毛の洗浄に使用した水の透明度の事を言います。よく洗浄度500mmと記載を見かけることがあるかもしれませんが、その数値はこの基準のことを示しており、特に羽毛の品質を左右するとっても重要な数値となっています。
洗浄度500mmは、あくまでも基準ラインとなっており、メーカーによっては、独自に厳しい基準を設けて品質向上を図っています。そして、洗浄度1000mmの羽毛ともなると高級品として扱われるようになります。各メーカーは洗浄の際、その洗浄回数や水の硬度・温度に関して研究を重ね、精度の高い羽毛の精製に努力しているのです。
洗浄の回数は何回するの?
洗浄の回数は、羽毛の品質に比例する一方で、コストも掛かってきます。このあたりは、各メーカーのこだわりにより異なってきます。※しかし、あくまでも洗浄度は、500mm以上をクリアする必要があります。
日本の地下水は羽毛の洗浄に向いている?
一般的に、日本の地下水は水の分子が細かく羽毛洗浄に向いていると言われています。これも、国内生産の羽毛布団の品質向上に一役買っているところであります。
洗浄をする上で大切なこととは?
重要なのは、羽毛布団に仕上げた際、暖かで空気をたっぷり含んだダウンを作り上げること。そして、雑菌・汚れ、臭いの元などをしっかり落として清潔・安全な状態にすることです。日本のメーカーの洗浄レベルは他の国に比べて最高品質といっても過言ではないと思います。
③脱水、④乾燥
その後、脱水機により脱水を行い、乾燥機で十分乾かして羽毛布団用の羽毛が出来上がるのです。
羽毛洗浄のレベルの世界トップレベル
先ほども書いたように、日本の羽毛洗浄のレベルは、世界トップレベルを誇っております。
当然ながら、国内品は価格が高くなりますが、間違いなく言えることは、『洗浄の精度は、羽毛の寿命に大きく関わってくる。』という事です。
洗浄コストを安く抑えられた商品は、安価で購入出来るかもしれませんが、寿命が短く結局すぐに買い替える必要が出てくる可能性があります。もちろんそういった羽毛では臭いが発生するリスクも高くなります。
こういった点も、ぜひ羽毛布団購入の材料としてみてください。